天然石の解説をしているサイトはいくつかありますが、
今回はハンドメイドスタッフとして8年間天然石アクセサリーを作ってきた
ハンドメイド作家の視点からシトリンの特徴から取り扱いについて解説していきたいと思います。
天然石を使ったアクセサリーを作ろうと思っている方はぜひ参考にしてみてください。
目次
シトリンの特徴や概要
シトリンはトパーズに似た黄色や褐色をした水晶です。
シトリンの語源は書籍によって微妙に違いますが、フランス語でクエン樹を表すCitron(シトロン)が由来とあります。
写真の通り黄色い天然石で、水晶の仲間です。
主な産出国としてブラジル・インド・スイスなどがあり、書籍によっても様々です。
つまり結構あちこちで採れる天然石です。日本でも岐阜のほうで産出例があるようです。
11月の誕生石はシトリン
自分の誕生石を身につけることで幸運がやってくるといういわれがあり、誕生日プレゼントや贈り物で重宝されます。
11月の誕生石はトパーズが有名ですが、誕生石の設定は国によって違うため誕生月毎に数種類紹介しているお店もあります。
一般的なシトリンはアメジストから作られる
天然のシトリンというのは産出が少ないため基本的にはアメジストを加熱して作られています。
お店でいろいろなシトリンを見てきましたが、時々天然シトリンというものが流れてきます。
これはとても希少価値が高くて、比較的高額なポジションにあります。
私の見立てではアメジストを加熱したシトリンの方が綺麗なイエローをしていると言えるでしょう。
ハイクラスな天然シトリンであればより美しい場合もあると思いますが、ハンドメイドで天然シトリンを使って販売をしたい! となる場合はとても高いものになってしまいそうです。
シトリンの持つ石の意味
シトリンは友情や幸福を象徴する天然石とされています。
金運や仕事運。さらには人間関係のお守りとされています。
色彩心理の面から見ると、黄色には明るさや社交的なイメージを持つ点から、人間関係のお守りというようになったのではないかと推察します。
ハンドメイド制作のオススメや注意点
天然石にはグレードがあり、ジェム>ジュエリー>アクセサリーと別れています。
一般的にハンドメイドで使用する天然石のビーズなどは最下層のアクセサリーパーツに当たります。
アクセサリーとして使用するシトリンのビーズなどはそこまで高額ではありません。
小さいサイズならパーツクラブなどでも入手が可能です。
おすすめの使用シーンや組み合わせ
黄色のシトリンに対してのおすすめの組み合わせをご紹介します。
紐を使った細工の場合
編みブレスレットを作る場合、赤・ネイビー・紫・黒などの合わせは、これまでの経験上おすすめです。
これは他の天然石との兼ね合いもありますが、シトリンだけを使う場合は
赤なら上記の写真のように上品な感じを演出できます。
少し配色の話をすると上の写真の色の輪っかにおいて、
黄色と隣同士、三角形の位置にくる色、対角にくる色は相性が良かったりします。とは言え実際には色を合わせてみて合うかどうかをよく見ておく必要があります。
天然石のおすすめの組み合わせ
大前提として私は天然石はあくまでアクセサリーとして扱います。よってスピリチュアルな相性・組み合わせというものとは一線を引かせていただきます。
ここではあくまでデザイン面における配色技術としておすすめを提示します。
センスや好みに拠るところもありますが、これまで作った中で綺麗な組み合わせとして
アメジスト(紫)・ラピスラズリ(紺色)・フローライト(緑)
といった天然石の配色を検討すると可愛く仕上げることができます。
対してオニキス(黒)を使うとかっこいい感じに作ることもできます。
若干紐のおすすめの色と被る部分がありますね。
シトリンの硬度
天然石にはモース硬度というものがあり、鉱物の硬さを図るものさしみたいなものです。
1〜10段階で分けられており最大値の10が最高硬度で、ダイヤモンドとなっています。
中でもシトリンの硬度は7。水晶と同じ硬さを持ちます。
硬度としては比較的硬い石と言えますが、ハンドメイドにおいてはここからが重要です。
硬くても割れないわけではない
ハンドメイドでシトリンを使用する場合は穴の空いたビーズを使うことになります。
先述した通り硬さは十分にある石ですが、どんな石も衝撃や圧力には弱いです。
ハンマーで叩けば当然割れます。普段使いで身につけているときに割れるということはないですが、何かに思いっきりぶつけてしまったという場合は割れる可能性はあるということです。
また作家の視点からみると、紐を通すときに無理矢理紐を通そうとした場合(仮に紐を2本穴に通したいとき等)には圧力がかかりすぎると、負荷に耐えきれず割れてしまうケースがあります。
※私はシトリンを割ったことはありませんがルビーのビーズ穴に紐を通そうとした際に、
圧力でビーズを割った経験があります。ちなみにルビー(鋼玉)はダイヤモンドの次に硬いとされる硬度9を持つ石です。
つまりそんな天然石でも割れることがあるということです。
とはいえシトリンを扱う際にはそこまで神経質になる必要はありません。
負荷がかかりそうな時は、通す紐の数を減らす、または細工の方法を見直すなどして調整しましょう。
まとめ
- 11月の誕生石
- 金運・仕事運・人間関係のお守り
- 比較的入手は簡単
- おすすめの天然石の配色はアメジストやラピスラズリなど
- 硬い石とは言え衝撃や圧力には弱い
シトリンは綺麗な黄色とその透明感で人気のある天然石です。
ぜひ作品の一部に取り入れてみてください。
コメント