ハンドメイドからみるラピスラズリの特徴と取り扱い【天然石解説】

天然石

天然石をハンドメイドの視点から解説するラピスラズリ編です。

私はハンドメイドスタッフとして8年間天然石アクセサリーに携わってきました。

今回はハンドメイド作家の視点からラピスラズリの特徴から取り扱いについて解説していきたいと思います。

これから天然石を使ったアクセサリーを作ろうと思っている方はぜひ参考にしてみてください。

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ラピスラズリの特徴や歴史

鮮やかな濃いブルーの石に金色のラメを散りばめたような姿が特徴の天然石です。

歴史の古い天然石で古代エジプトの時代から宝石として使われてきました。

ギリシアでは「サッペイロス(Sappeiros)」ローマでは「サッピールス(Sappirus)」と呼ばれていました。

文字からニュアンスが読み取れるように、かつてはサファイアはラピスラズリのことを指していました。

船を使ってはるばる海を越えてやってきた青い宝石という意味で

ウルトラマリンブルー」という名前も生まれました。

ラピスラズリの主な産出国はアフガニスタン・ロシア・ミャンマー

国内では産出は見られないようです。

 9月と12月の誕生石はラピスラズリ

日本では12月の誕生石として、海外では9月の誕生石として認識されているようです。

日本でも海外にならって9月の誕生石としても認識されています。

自分の誕生石を身につけることで幸運がやってくるといういわれがあり、誕生日プレゼントや贈り物で重宝されます。

石のクォリティはジェム>ジュエリー>アクセサリーとあります。

ラピスラズリはジェムクラスでも10万以下で、ハンドメイドで使うアクセサリーというクラスになると比較的安価に入手が可能です。

とはいえ、お店などでもラピスラズリはクラス分けされており、

混じり気のない青で金色が散りばめられているものが上質な扱いとなっています。

比較的安価なものから始めてみると良いですね。



紺色は信頼や秩序のイメージ

紺色というのは色彩心理の観点から信頼や秩序といったイメージを持つ色です。

少しトーンが変わると品格や高貴さのようなイメージも出てきます。

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ラピスラズリの持つ石の意味

ラピスラズリは健康や、愛和という象徴があるようですが実際によく知られる石の意味としては

厄除けや幸運のお守りと言われています。

特に厄除けの部分は歴史的に護符の表面に用いられていた部分があるからかもしれませんね。

ハンドメイド制作のオススメや注意点

ラピスラズリの入手難度

入手自体は天然石のお店(ビーズを扱っている)でもおいていることがあります。

お店で販売もしている私の立場からすると、良いクラスのものは販売用の材料として用いるにはお高い部分があります。

ネットでの購入も良いのですが実際に自分の目で見て買うことができないため、どのレベルの質がくるかわかりません。

前述した通り、混じり気のない青で金色が散りばめられているものが上質な扱いとなっています。

どこまでを許容してハンドメイドに用いるかになってきます。

※製作時にはあまり関係ありませんが、ラピスラズリを長く身につけていると、表面のコーティングが剥がれてきて、徐々にカサカサになってきます。

おすすめの使用シーンや組み合わせ

紺色のラピスラズリに対してのおすすめの組み合わせをご紹介します。

紐を使った細工の場合

編みブレスレットを作る場合、黒・赤・茶などの合わせは、これまでの経験上おすすめです。

他の天然石との兼ね合いもありますが、上記の写真のように赤と隣り合うとメリハリが出ます。

対して、奥側の茶色系と並ぶと落ち着いた雰囲気が出てきます。

同系色の紐の色を合わせるのもいいですが、せっかくのラピスラズリの紺色が紐に馴染んでしまいます。同系色の配色は使い所が重要になります。

天然石のおすすめの組み合わせ

大前提として私は天然石はあくまでアクセサリーとして扱います。よってスピリチュアルな相性・組み合わせというものとは一線を引かせていただきます。

ここではあくまでデザイン面における配色技術としておすすめを提示します。

センスや好みに拠るところもありますが、これまでお客様の作品を何百と作ってきた中で綺麗な組み合わせとして

シトリン(黄色)・ガーネット(赤色)は絶対に外さない配色の天然石です。

特にラピスラズリ【紺色】とシトリン【黄色】の関係が色相環における真反対の位置にあり、互いに色を高め合う補色という関係にあります。シトリンに透明感があることで、ちょうどいい色味が生まれます。

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ラピスラズリの硬度

天然石にはモース硬度というものがあり、鉱物の硬さを図るものさしみたいなものです。

1〜10段階で分けられており最大値の10が最高硬度で、ダイヤモンドとなっています。

ラピスラズリの硬度は5~5.5。水晶が7なので、若干硬度は低いといえますが、そこまで心配するレベルではありません。

硬くても割れないわけではない

ハンドメイドでラピスラズリを使う場合は多くの場合、穴の空いたビーズを使うことになります。

先述した通り硬さは心配するレベルではないのですが、どんな石でも衝撃や圧力には弱いです。

ハンマーで叩けばもちろん割れます。何かに思いっきりぶつけてしまった時は割れる可能性はあります。

また圧力がかかりすぎると、負荷に耐えきれず割れてしまうケースがあります。

※私はルビーのビーズ穴に紐を通そうとした際に、圧力がかかりすぎてルビーを割った経験があります。ちなみにルビー(鋼玉)はダイヤモンドの次に硬いとされる硬度9を持つ石です。

つまりそんな天然石でも割れることがあるということです。

まとめ

  1. 9月・12月の誕生石
  2. 厄除けと幸運のお守り
  3. 比較的入手は簡単だが良いものは高い
  4. おすすめの天然石の配色はガーネットやシトリン
  5. どんな石でも衝撃や圧力には弱い

ラピスラズリは黒水晶と一緒にお店でも厄除けという点でもっとも人気の天然石です。

ラピスラズリはしっかりと色がついた天然石なので、組み合わせに悩むことがあるかもしれませんが、シトリンなどの透明なものとバランスよく組むことで高級感のある仕上がりにできるでしょう。

ぜひ作品の一部に取り入れてみてください。

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