ハンドメイドから見るルチルクォーツの特徴や取り扱い【天然石解説】

天然石

天然石をハンドメイドの視点から解説するルチル編です。

私はハンドメイドスタッフとして8年間天然石アクセサリー制作に携わってきました。

今回はハンドメイド作家の視点からルチルの特徴から取り扱いについて解説していきたいと思います。

これから天然石を使ったアクセサリーを作ろうと思っている方は

ルチルクォーツの特徴や、使用時の注意点がわかる記事になっております。

ぜひ参考にしてみてください。

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ルチルの特徴

ルチルクォーツとはルチルという鉱物を水晶に取り込んだ状態の天然石で、和名では針入り水晶や金線水晶などと呼ばれます。

この水晶の中に入っているルチルとは、ラテン語で「燃えるような」という意味のrutilisから来ているそうです。

ルチルと呼ばれてお店に並んでいるものではゴールドルチルと呼ばれるものが主流ですが、これはルチルの結晶に10%以下の鉄を含むことで黄色くなり、それが反射して黄金に輝いて見えています。

お店に入ると緑色や赤色といった針の色をもつルチルも目に入ると思いますが、こちらは中に入っている鉱物が違うんです。

しっかり針状に鉱物が水晶に入ることで、流通名としてルチルと呼ばれたりします。

ルチルと呼ばれる天然石の種類

ゴールドルチルが最も有名なもので、チタンを含んだものになります。

それ以外には以下のような鉱物が入ったルチルの流通名があります。

  • レッドルチル【水晶にアンフィボールが入っている】
  • グリーンルチル【水晶にグリーントルマリンやアクチノライトが入っている】
  • ブラックルチル【水晶にブラックトルマリンが入っている】
  • パープルルチル【水晶にレピドクロサイトが入っている】

※お店でルチルを探す場合の注意事項として、単に〇〇ルチルと書いてある場合は、

「これって水晶の中に入っている石は何ですか?」と聞いてみると良いです。

仕入れた人お店の店員さんが別の場合は、わからないこともあると思います。

役割が違いますからね。

ただ仕入れをしている人にこだわりがある場合、仕入れた時の石の詳しい情報をお店に伝えている場合があります。気になる方は質問してみましょう

私はみたことがありませんが、偽物と呼ばれるものも存在するようです。

なのでちゃんと解説ができるお店での購入がおすすめですよ。ルチルは他の天然石に比べてもお高いですからね。



ルチルの持つ石の意味

ルチルは8月の誕生石としても数えられます。8月の誕生石で有名なのはペリドットですが、

ルチルも同様に誕生石として人気を持っています。

ルチルクォーツは洞察力の向上や、見分けといった象徴があります。

ラブラドライトは月の力という象徴があるようですが実際によく知られる意味としては

金運・仕事運・勝負運・直感力・邪気払いのお守り】と、とにかくいろいろな意味を持つと言われています。

特にお店では金運のお守りという点で人気の天然石になっています。

ハンドメイド制作のオススメや注意点

ルチルの入手難度

ルチルの入手難度はさほど高くはないのですが、問題は金額面の問題です。

他の天然石に比べて人気の高い石でもあるので、必然的にお値段も高めです。

私の働くお店でもグレード分けがしっかりされており、お値段が高くなるほどより良いものであることが多いです。

素材選びの注意点

水晶の透明度が高く、そして針はびっしり入っているのが一般的に上質なルチルといえます。

その分価格は上がるのですが、

一つ一つよくみて購入することができるお店なら、ぜひ出してもらって水晶の質・針の入り方をチェックしてみてください。

お店での経験上ですが、男性は一般的な透明で針がしっかりしている個体がお好みなのに対し、

女性のお客様の中には水晶に白っぽさ(にごり)がある方が可愛くて好きという声もあります。

これは制作する作品に対して配色がマッチするかで判断しても良いですね。

見せる角度が重要

ビーズの場合は針が最も美しく見える角度は製作時に確認して、抜群の角度で制作しましょう。

おすすめの使用シーンや組み合わせ

ゴールドルチルとして話を進めますと、

ゴムを使った細工の場合

下の画像のようにゴムブレスレットにする場合、水晶もいいのですが、オニキスや黒水晶のようなブラック系で組むと、ルチルの色を引き立てることができます。

編みブレスレットの細工の場合

また編みブレスレットを作る場合は黒・茶などは抜群にマッチします。

ゴールドルチルだと左上の黄色の部分が大体のもでしょう。ネイビーや赤もおすすめです。

天然石のおすすめの組み合わせ

大前提として私は天然石はあくまでアクセサリーとして扱います。よってスピリチュアルな相性・組み合わせというものとは一線を引かせていただきます。

ここではあくまでデザイン面における配色技術としておすすめを提示します。

ルチルが主役の場合

先ほどもちょろっと出ましたが、オニキス(黒)・黒水晶(黒)は抜群にマッチします。

黒以外で組むとしたら

アメジストのような紫との組み合わせにすると上品な仕上がりにできます。

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あるいはガーネット(赤)との組み合わせだと高級感を出せたりします。

ルチルの硬度

天然石にはモース硬度というものがあり、鉱物の硬さを図る「ものさし」みたいなものです。

1〜10段階で分けられており最大値の10が最高硬度で、ダイヤモンドとなっています。

ルチルの硬度は7。水晶に閉じ込められているため、水晶と同じ扱い方で大丈夫です。

硬くても割れないわけではない

ハンドメイドでルチルを使う場合は多くの場合、穴の空いたビーズを使うことになります。

 

どんな石でも衝撃や圧力には弱いです。

ハンマーで叩けばもちろん割れます。何かに思いっきりぶつけてしまった時は割れる可能性は十分あります。

また圧力がかかりすぎると、負荷に耐えきれず割れてしまうケースがあります。紐を通す場合はゆっくりと石から手に伝わる摩擦の感覚に気を配りましょう。

※私はルビーのビーズ穴に紐を通そうとした際に、圧力がかかりすぎてルビーを割った経験があります。ちなみにルビー(鋼玉)はダイヤモンドの次に硬いとされる硬度9を持つ石です。

つまりそんな天然石でも割れることがあるということです。

まとめ

  1. チタンを取り込んだ水晶、それがルチル
  2. さまざまなカラーがあるが、それは流通名でルチルとなっている。
  3. 金運・仕事運・勝負運のお守りなど意味がさまざま
  4. ルチルは8月の誕生石
  5. 綺麗なものほど価格が高い
  6. 素材を探すときは水晶の透明感と針の量
  7. 黒系の天然石と合わせるとルチルが際立つ

ルチルは天然石の中でも抜群の人気を誇ります。

これは石の美しさだけではなく、その意志が持つ意味(金運)も相まっています。

ハンドメイド制作にはどうしてもお高い素材になりますが、おすすめの天然石ですよ。

 

 

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